拓殖大学・商学部の市原ゼミは、日本語学を専門とするゼミですが、SDGsに積極的に取り組むという一面も持っています。SDGsの活動をするときは、「色えん★ピース」と名乗っています。この名前には、色鉛筆がたくさんの色で人を喜ばせ、その数が多ければ多いほど「こんな色もあるんだ!」という発見があるように、「人も文化もさまざま」であるという、Diversityの考えに基づいてできた市原ゼミの別名です。名称の文字は、漢字・ひらがな・記号・カタカナとなっており、視覚上の表記でもDiversityを表現しています。
今回の本題はここからです。
色えん★ピースでは、文京キャンパスの各教室や施設の短くなった廃棄チョークを回収し、新たにチョークを再生するという活動を2021年3月よりスタートさせました。チョークの研究や備品集めにかなり時間がかかりましたが、ようやくその第一弾が完成しました。夏休み中に完成していましたが、なかなか引き取り部署が定まらず、それならば、学長に直接お渡ししたい!!という気持ちが強くなり、今日この日を迎えました。
このチョークは、回収した廃棄チョークと卵の殻でできています。黒板を傷つけず、かつ見やすく、そして、すぐ消せるチョークを作るために、卵の殻を小麦粉のように細かくするコツや強度について、埼玉県三郷市のチョーク工場で働く方にご指導いただきました。文京キャンパスでは、家庭用45リットルごみ袋の半分くらいの量の短くなったチョークが回収されました。卵の殻も、活動メンバーの家庭全体から3か月程度の収集期間を経て、ほぼ同等量が集まりました。
今回は、すべての色を黄色に仕上げました。黄色の着色には、静岡県島田のミカン農園から出るミカンの皮の廃棄物、埼玉県の農家のカボチャの廃棄物を利用し、着色しました。次回は白いチョークを納品するため、その制作に取り掛かっています。しかし、青っぽくなったり、黄色っぽくなったりするので、卵の殻ではなく、貝殻粉を使う試みもしています。
わたしたちのチョークは、白い包み紙で巻かれ、マスキングテープがついているのが特徴です。教室で見かけたら、ぜひ使ってみてください。 11月は、埼玉県八潮市大原中の特別支援学級の生徒と、虹色チョークを作る予定です。